法話331

仏法は絶対の道理(冷たい心を温める太陽)

勝山市沢町一丁目・法勝寺住職 佐々木蓮證

聞法のすすめ仏説は不滅の道理

こんにちは、お元気ですか。お釈迦様が仏の「おさとり」を開かれて、すべての苦しみを悩みつつ生きている人間に、真実に生きる道をお説きになった言葉が、お経として伝えられてきました。
インドの「スートラ」という言葉を訳して「経」といいます。これは「たていと」という意味で、過去、現在、未来を通じて永遠に変わらない真実の法ということであります。
人間が考えた法律とか道徳などは時代や場所によって変わりますが、仏法だけは、いつの時代に生まれた者も、どこに生活する者も、人間として本当に生きるための絶対の道理であって、この仏法の道理からはずれた生き方をする者は、必ず苦悩(迷い)に流転して行かねばならないのであります。
お経をまじないの読み物のように考えるのは大変な間違いです。たくさんのお経をお読みになった親鸞聖人は、罪の深い、おろかな凡夫を救うて下さる阿弥陀如来の本願を説かれたお経が「無量寿経」であるとお示しになり、阿弥陀如来の本願(お念仏)にあわれたよろこびを次のように述べられました。
「心を沈めてよくよく考えてみると、凡夫のあさはかな考えの及ばない阿弥陀如来の本願は、まことに渡り難い苦悩の人生の海を、心配なく渡して下さる大船であり、また、煩悩のさわりにさまたげられずに、胸の奥底までも照らして下さる光明は、暗やみの煩悩を打ち破り、どんなに寂しくても悲しくとも、冷たい心を温めて下さる太陽である」と述べられ、お念仏のいわれを聞くことをすすめられました。

法話331挿絵

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