法話076

報謝の念仏を相続(現世で味わう功徳利益)

明厳寺住職 光山善龍

真宗の筋道

何事も筋道が大事で、聖人の御伝道下された浄土真宗の筋道、真宗教義にはよりどころとなるべき筋道がきちんと定まっております。
教義のよりどころは三部経、教行信証、和讃、御文章が主なもので、これが信仰の定規となり、法則となるものであります。
三部経の無量寿経は法の真実を徹底して説いており、観無量寿経は機の真実が説いてあり、教行信証は聖人が心血をそそいで仏願を賛仰し、和讃は平易にわかりやすく仏徳を賛嘆せられ、御文章は仏とも法とも心にない人々の間にごして、念仏嫌いのわれわれのためにお気の毒な程のご苦労をなされて、親鸞聖人の数えを広めるための蓮如上人の御文が御文章。
蓮如上人は叡山などの僧から迫害を受けて、命からがら旅立たれても、伝道は少しもやめられず、宗祖の教えを真宗の筋道を説いて正しく後世に伝えようとご苦労をされたのであります。

法話076挿絵

真宗の教義よりどころとなるべき筋道を正しく聴聞して、親鸞聖人の御同行として、報謝のお念仏うるわしく相続させて頂いてこそ、現世に限りなき功徳利益を味わい、未来浄土往生成仏の果を結ばせていただく幸せとなるのであります。この世において救われてこそ、来世も救われる幸せがあるのであります。

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