法話021

和の精神を基調に (互いに支え合い道歩む)

本願寺派福井教区教務所長 浅野善乗

年頭にあたり

「和ぎを以(もっ)て貴(たっとし)と為(な)し、忤(さから)ふことなきを宗と為す」。

年頭に当たり聖徳太子のお詞(ことば)を述べてごあいさつといたします。内外多事多難の歳(とし)を、お念仏の中で送り、心新たに大悲照護の中で、新年を迎え、まことにありがたいことであります。

古人も一年の計は元旦にありと、教えております。過去を反省してほんとうに和み合える世の中を、願わずにおられません。すべての事柄に先んじて、和の精神を培い、これを基調として政治・教育・経済・産業の進展に各々精進、努力すべきではないでしょうか。

法話021挿絵

新年早々いつわらざる自己を、今一度見直そうではありませんか。

太子のお詞に、心のいかりを断ち、おもてのいかりを棄(す)て、人の違うを怒らざれ……我れ必ずしも聖にあらず、彼(か)れ必ずしも愚にあらず、共にこれ凡夫のみ。互いに諌(いさ)めあい、ささえあって、倶会一処(くえいっしょ)の道を歩みたいものです。

刀によって人を制すれば、必ず力によって亡びることは、理の当然歴史が教えております。「五濁悪時悪世界濁悪邪見の衆生」とは、この私でしたと、ほんとうの私の姿が知らされたら、他の非はせめられません。ゆるされて、生かされている私、おかげさまでした。ありがとうございます。

素朴な生活の中にも、豊かな心で私をはぐくみ、仏縁深く人生を強く明るく生き抜かれた先輩をしのび、その願いにこたえるためにも、まことのみのりを、広く伝えねばなりません。聞法いたしましょう。心のやみのはれるまで、学びましょう仏の慈しみの心・悲しみの心を!

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