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22.毎日のおつとめ3

マンガ仏教入門はマンガで楽しく判りやすく仏教を学べます、今回のテーマは「毎日のおつとめ3」です。

④焼香

香をたく理由

わたしたちが使用する香には、主に抹香と線香の二種類があります。日常では、線香を用い、抹香は仏事での焼香の時にのみ使うことが一般的です。
香は、一度火をともすと燃えつきるまで芳香を放ち続けることから、命あるかぎりの仏さまへの信仰をあらわし、自らが物事を行うとき、努力し続けることをあらわしているのです。
その香りは、供える人の心を清め、すみずみに行き渡るところから、あらゆる人々への仏さまの慈悲をたたえるともいわれています。
仏事や葬儀においての焼香は、お仏前を美しく清らかにお飾りさせていただくとともに、参詣者すべての敬慶な心を捧げる儀式なのです。

正しい焼香のしかた

正しい焼香のしかた
  • 焼香にも各宗派によって多少の違いがありますが、一般的には次のような形がきちんとできれば問題はありません。
    ①焼香台のあるお仏前に進みます。
    ②ご本尊または遺影を仰ぎ、頭を下げます。
    ③手を合わせ、心を落ち着かせます。
    ④香合の香をつまみ、香炉へ一回または二回焼香します。(焼香の回数は宗派によって違いますが、特にきびしく決めているところはありません。)
    ⑤心をこめて、合掌礼拝します。
    ⑥すみやかに退きます。


    簡単な作法の中に、仏さまや故人への敬慶な気持ちを表明するのが焼香ですから、堅苦しく考えず自然にふるまいましょう。

⑤数珠

なぜ数珠を持つのか

「数珠」は、古代インド語の「ジャパマーラー」の訳です。「ジャパ」は、「低い声でぶつぶつとなえること」を意味し、「マーラー」は「輪」のことです。
仏名を数えながら唱えるのに用いたというのがその起源とされ、「念珠」ともいわれます。
数珠は、百八の珠からできています。この百八という数は、悟りへの道をさまたげるわたしたちの心の中にある迷い“煩悩の数として知られています。
数珠を持ち、お経を唱えることによって、この百八の煩悩の一つ一つをかみしめ、自己を見つめる。このための数珠なのです。

数珠の正しいあつかい方

&(butuji19.jpg,nolink,数珠のかけ方);
数珠のかけ方には、一般に二通りあります。
①両手を合わせ両方の親指にかける方法。房は両手の間に垂らします。
②両手の親指と人差し指の間にかける方法。数珠の輪が合わせた手のひらの外側に垂れるようにします。
いずれも、親指で軽く押さえます。持つときは、左手で持つようにします。男性用と女性用がありますが、デザイン上のことなので、どちらを使用しても問題ありません。

数珠の種類

真言宗用
浄土真宗用
浄土宗用

数珠の数は、百八が正式ですが、今は半分の五十四、三分の1の三十六、六分の一の十八などになり、それにともない二輪から一輪(片輪)に略式化されています。
数珠に使われている素材は、比較的廉価な合成樹脂やガラス玉をはじめ、菩提樹、黒檀、金剛石、紫水晶、珊瑚、輩翠、象牙など多種多様にわたり、装飾的な意味合いも多分に含んでいるようです。
房には、普通、紫か白の糸が使われ、梵天房とばら房があります。
数珠は、各宗派によって形態が異なっていますから購入の際には、注意しましょう。



禅宗用
天台宗用
日蓮宗用


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